The tailoring style in 1900’s learned from a mugshot.
当時のスタイルを掘り下げる作業として一番リアルだと思うのがMugshotではないかと。
犯罪者を参考にするのかと辛口な意見もあるかと思いますが、一番自然体で着飾っていないリアルクロージングだと思います。
当時(1900年初頭)の保存状態の良い美しい写真のアーカイブは、「さぁ今日は写真を撮る日だから最高に良い服を着ていくぞ」といつもの1.5倍以上の御粧しをするはずです。笑 おそらくですが….
それって正直リアルではないですよね。
そこで冒頭にも出てきた、”Mugshots”とは、逮捕後に撮られる人物写真のことを言います。
犯罪者の写真の撮影は写真の発明から数年後の1840年代に始まったと記されており、写真機なるものがやっと発明され、早速有効に使われていたんですね。
ということは、わざわざ逮捕されてから写真を撮られるからといって自宅に着替えに帰るバカはいないはず。
もちろんそれを許す警官もいないと思うので、限りなくリアルな服装だと私なりの見解ですが思ってます。
1924年
ダブルブレステッドにさらにダブルのウェストコート。5個ボタン一番下が1個になるように設定。
季節はそんなに寒くはないような。ニットタイを着用してますね。
トラウザースの裾も短め。当時感のあるレングスです。
後ろのコウモリランも非常に気になりますが…
1922年
当時はジャケットのレングスも長く、ミドルコートのような装いが多いです。
現在の短めピタピタスーツよりもしっかり空気感がある程よいサイジングがGoodです。
生地はフランネルでしょうか。2Pの3つボタン3パッチ。 なんとも絶妙です。
シューズもご覧のように、レースアップブーツ多いですね。
1920’s
本当に犯罪者なのかと言わんばかりのインテリ系スタイルですが。
よく見ると衿がセミピークになっていて、スクウェアカットなのでダブルブレステッドですね。
当時でもこんな着こなししていたんだと。
トラウザースはもちろんハイウェスト。今みたいにアイロンも電気式が普及していない時代はプレスするにも一苦労だっとことでしょう。大半はプレス跡消えてますね。
ウェストコートもバチバチサイズ感のショート丈。
シャツはクレリック。おそらくデタッチャブルかな。
トラウザースのレングスが相変わらず絶妙な丈。ほぼノークッション。
1923年
ミドル丈のシングルブレステッドにウェストコートはボタン全開です。
ゴージラインは高めですが、角度がしっかり寝てるのでこれまた良いです。ナチュラルショルダー多いですね。
タブカラーシャツにニットタイしてますが、もしかすると当時は長いネクタイの際には途中でシャツのフロントに入れ込んでいたのかもしれません。それが普通のことだっとのかこの写真の方がそうしていただけなのか。
1920’s
ダブルブレステッドでも当時はしっかりウェストコートを着用していたんですね。
タイのノットも小さく。出来るだけ小さく巻くことがポイントです。
1920スタイルを装うなら、今すぐウィンザーノットから卒業しましょう。
あ、あとワイドすぎるシャツもです。
1921年
左のJonesさんと右のSmithさん。
明らかに右のSmithさんのスーツは借り物ですね。サイズが合ってないです。
ジャケットの胴回りが大きすぎるのでAラインになりすぎている。持ち主はおそらくお腹の大きい方でしょう。
トラウザースのレングスも長いし、一番に目に止まってしまったのはネクタイの結び方。この方あんまり結んだことないはずです。Jonesさんと比べるとら毅然に違う。
対してJonesさんは装いを知っている。バランスが良いですね。
犯罪者から学ぶ1900年代のテーラーリングスタイル。
いかがでしたか。
もう当時のスタイルが秀逸すぎて現代の装いが完全に薄れてしまっています。
100年以上も前の装いにも関わらず引けを取らないダンディズム。
今後も参考にしていきたいを思います。
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